トラクションから考えるハーレー走行

トラクション

乗っている人の安心・安全や、安定感のある走行を手助けするのに欠かせないのがトラクションです。また、ハーレーだけにかかわらず、他のバイクや自動車においても、車体を安定させ、安心した走行を可能にしてくれます。まず、意味をおさえておきましょう。

①エンジンを掛けたとき(あるいは、走行しているとき)に、車体を進行方向に進め出そうとする力

②①の時に、タイヤと地面の間にかかる摩擦力

ハーレーを運転する際に、安定した走行を可能にするためには、この2つの力が関係しています。

ハーレーにエンジンを掛けた時、車体を前に進めようとする力が発生します。あるいは、走行中も継続的に車体を前へ前へ押し出そうという力が出続けています。この時に、タイヤと路面の間に摩擦力がうまれ、それがグリップ力となります。このグリップ力は前輪には掛かっていないため、走行中に意識するのであれば後輪タイヤの摩擦力です。そのため、後輪タイヤに適度に重さをかけるだけで、グリップ力が回復し安定した走行ができるようになる事もあります。たとえば、乗っている人の座る位置を変える、あるいは、荷物の重量や置く位置を変更するだけで、車体が安定し、走行しやすくなることもあります。

ちなみにですが、トラクションがよいというのは、グリップ力があり、直線でスピードを出した時でも、車体が安定して走行できる状態であることを指しています。また、カーブの時も、車体がぶれにくくコントロールしやすいため、曲がりやすい状態になります。つまり車体が安定した状態で走行でき、事故やクラッシュの不安が少ない状況で運転できていることを指します。